第15章 Moon Light*美風藍[うたプリ]
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あれから数週間が過ぎた。
時は過ぎでも頭に浮かぶのは藍君のことばかり。
ついつい藍君がでている番組を見てしまう。
(………?)
不思議な違和感。
いつもの藍君らしくない気がする。
(…もしかして私と別れたから…………なんてね。)
自虐的な笑みが浮かぶ。
藍君は忘れないのだろう。私との出来事を。
…ロボットだから。
…私はいつか忘れてしまうのだろうか。
藍君と過ごした日々を。
…人間の記憶は儚く脆い。
『………今までもこれからもあなたが大好き。』
あの時囁いた言葉が蘇る。
ねぇ、藍君。
この言葉はあなたに届いたのかな?
いつか思い出になってしまう、私の嘘偽りのない言葉。