第14章 名前*福井健介[黒バス]
~後日談~
「おはよっ!」
「元気になったみたいだな。」
あの後、こいつは風邪をひき数日休んでいた。
女子寮に入るわけにもいかねぇから、会うのは久し振りだ。
「うん!」
そんな奏の頭に手をおく。
今日はカチューシャをつけていない。
…あの時壊れたから。
そのせいもあってかこいつがすっごく落ち込んでるのを感じた…
「…今度、新しいの買いに行くか?」
「いいの!?」
ぱぁっと目を輝かせる。
「ああ、一緒に行こーぜ。」
「うん!ありがとう、福井!」
…いつの間に戻ってんだよ!?
「その代わり!」
「代わり?」
「…やっぱり何でもねぇ。」
「ええーなにそれー!」
これを言うのは新しいのをプレゼントしてからにしよう。
『俺のこと、名前で呼べよ。』
新しいのを探すのがますます楽しくなってくる自分がいた。