第1章 花嫁
目を開く
いない
がいない
腕の中にしっかりと閉じ込めて寝たはず
まだ温かみを感じる辺り、まだいなくなってそれほど時間は経っていない
しかしそれでも、腹の中の何かが嫌な位にぐるぐると渦巻く
頭の中が黒く白く点滅を始めて
目の前のもの全てを壊してしまいたいほどの焦燥感
これほどにまで感情が噴出するのはいつぶりか
数年前に一度が……
更におかしくなりそうだ、やめておく
打刀として変わった目には、夜闇の部屋もしっかりと見える
焦りが出る
全身に冷や汗
お前は何処へ行く
俺を置き去りにして何処へ行く…?