第13章 恋の行方~ひまわりと秋人~
《……。はい、もしもし。》
秋ちゃんは電話にすぐ出てくれた。
「あ。秋ちゃん?ひまわりだけど。」
《お、ひまちゃん!どうした?》
「えっと…、今日さ。秋ちゃん来れる…?」
私は秋ちゃんに尋ねた。
《今日?あー、ごめん!
今日店がとても忙しくて、オレも手伝わなきゃいけないんだ…!》
「そ、そっか…。」
よく耳を澄ましてみると、奥から秋ちゃんのお父さんの声が聞こえる。
結構忙しそう…。
(秋ちゃんち、ラーメン屋だもん…。日曜日、忙しくて当然だよね…。)
《ごめんね、ひまちゃん…。
……はーい、分かったよ父さん!
んじゃ、ひまちゃんこれで!》
「あ、うん。忙しいところ、電話かけてごめんね?お手伝い頑張って!」
《ありがとう、バイバーイ!》
「バイバーイ!」
ピッ
電話が終わると、部屋がやけに静かだなと思った。
(今日、私の誕生日なのに…。)