第12章 恋の行方~雪哉と晴花~
晴花side
(や、やっぱり、ゆっきーは私にキスしたこと覚えてないのかな…?)
私はあの時のことを、まだゆっきーに聞けないでいた。
なんて切り出したらいいか、自分でも分からない…。
(急に聞いたら、変なヤツって思われるよね…。)
私が、1人で色々考えているとゆっきーが突然、驚くことを聞いてきた。
「晴花、お前ってさ…好きな人とかいるの?」
(はぃぃぃ!!?いきなりすかーー!)
「え、あ、まぁ…。いるちゃ…、いる…。」
私は驚きの余り、小さな声で答えてしまった。
「いるの!?そっか…。」
気のせいだろうか、ゆっきーが突然悲しげな表情を見せたような…?
(まぁ私の好きな人って言ったら、目の前にいる、あんただけどね。)
私はそう思ったが黙っていた。
すると、ゆっきーはまた私に尋ねた。
「晴花の好きな人ってどんな人?!」
「うるさくて、文句ばっか言うけど、面白くて優しいところもある…かな。」
「へぇ~!」
(私、遠回しに「好きな人はゆっきーです!」って言ってるもんなのに、やっぱり気づかないな。)
更にゆっきーは、驚くことを聞いてきた。
「その人と、キスはしたのか?」