第9章 「SBK」~決勝戦~
《はーい、皆さんこんにちは!》
《《すとろべりぃ~です!!》》
わぁぁぁ~~!!!
『す、すごい歓声だね…!』
「あ、あぁ。」
「こんな中で演奏するのか…!」
私の言葉に反応する2人は、声だけでとっても緊張しているんだと分かった。
私も緊張しているが、どっちかと不安のほうが大きい。
本当に声が出るようになるのか…
もし、本番でも声が出なかったら…?
出番が近づくにつれて、不安が募ってゆく。
秋ちゃんと雪ちゃんの2人には、心配をかけたくないから、何でもない顔で接しているつもり。
でも、それがいつまで続くのか…
いつ、不安に押しつぶされそうになってもおかしくない。
そんなことを考えていたら、ステージではすとろべりぃ~の演奏は終わっていた。
MC2《すとろべりぃ~の皆さん、素晴らしい演奏ありがとうございました~!》
次のRainについて、MCが紹介する。