《おそ松さん》ただただ望んでいた《夢も現も崩壊系ストーリー》
第10章 今のままでも素敵?
はぁ…僕、一体何してるんだろ
事の全てはあの日に起きた。
僕とおそ松兄さん、チョロ松兄さんとの3人で一緒に、女の子を遊びに誘おうとしてたんだ。どうして、『3人』で行ってしまったんだろう。
僕だけならともかく、すぐにセクハラする馬鹿長男。クソ童貞の三男を連れてるんだからどんな子を誘ったとしても、きっと断られるはずだって思ったのに…
…なんで受け入れてくれたんだろう。
なんで?なんで君は僕達なんかに優しくしてくれたのさ。
○○ちゃんの連絡先をゲットしたのは良いけど、これは忌まわしき悪魔(兄さん達)の監獄に囚われ監視されているなら、僕と二人っきりだけのデートに誘うということは出来なかった。というか、それが出来てたら今頃ここで○○ちゃんを待っていたのは、僕一人だったのに。
お「ふわぁ…3人とも遅くない?俺ねむくなってきちゃった…」
チ「探すのに時間かかってるのかもね、もうすぐ来るよ!てか寝るな!」
一「はぁ……やっぱカラ松兄さんと十四松に行かせたのが間違いだよ……きっと2人が怖くて逃げたんだ。もし俺が○○ちゃんなら逃げるね、警察呼んで」
チ「…それは否定しない。というかできない」
○○ちゃんが来るのが遅いから、と走って迎えに行った十四松兄さん。そしてその十四松兄さんをカラ松が追いかけて行った。
きっと、もうすぐ来るよね。
僕達が話しかけた○○ちゃん。彼女はとっても不思議な雰囲気だった。見た目や性格は他の子と大差ない。特別可愛いということもなければ、ブスってわけでもない。
いやむしろ、顔はちょっと、可愛いよりだった。
それを無しにしての話だ。○○ちゃんと話をしていると、なんだかとても落ち着いたんだ。初対面なのにも関わらず、○○ちゃんはまるで元から僕達のことを知っているかのように…僕達に会いたかったかのように楽しそうに接してきたから。
なんて、それは僕の行き過ぎた考えかもしれない。
だけど、僕以外の2人はどう感じたんだろう?
妙に勘の鋭い長男兄さん。変に頭の回転が早いシコ松兄さん。○○ちゃんの態度に気づいていてもおかしくないと思った。
どうなんだろう…会話をした時の違和感に気づいてたのは僕だけなのかな?それとも、あえて黙ってたりして…
むにっ
ト「ふぇ!?」
何かが僕のほっぺをつついた。