《おそ松さん》ただただ望んでいた《夢も現も崩壊系ストーリー》
第9章 戸惑う、俺…
俺たちは今、○○とのデートに心を踊らせていた。
おそ松とチョロ松とトド松が興味本位でナンパしたそうだが、それがまさかの大成功。話によると、男女交際はないが明るい性格で、なんとも可愛らしいヒトだとか。
それだけでも、なんて魅力的なんだ。
そんな優しい女はきっと、俺のことを無視したりはしないはずだ。
カ「ああっ!待ち遠しいぜ。未来のカラ松Girl!」
ト「なにっ!?恥ずかしいから急に大声で変なこと叫ばないで」
カ「………フッ」
俺としたことが、心の声が抑えきれなかったようだ。
トド松は一松のボサボサの髪を気にしてキレイに整えようとしている。トド松のルックスにこだわる気持ちはこの俺と並ぶくらい強い。オシャレに全くと言っていいほど関心を持たない一松とは正反対だ。
しかし、俺が厳選したパーフェクトファッションを着て行こうとしたら激しく反対され、結局普段着のパーカーのままで行くことになった。
…なぜ?
思考を巡らせている、その時だった。
十「あ!!!」
突然十四松が立ち上がり、走り出した。
あまりに突然のことだった。
いや、彼のことならこんなことでも
特別驚くようなことでもないが。
しかし、こんな時になぜ!?
カ「ホワッツ!?どこ行くんだジュウシマーツ!?」
十「ちょっとまってて!!迎えにいってくる~」
迎えに…!?
お「お、おいっ」
俺は咄嗟に立ち上がったが、止める間もなく十四松は走っていった。おそ松も何か言おうとしたが無駄だと判断したのか、あるいは面倒くさかったのか、腰を上げることはしなかった。あっというまに十四松の背中が遠のいていく。
お「あ~…いっちゃった」
チ「もう!あいつに行かせて大丈夫なの!?」
ト「ちょっとぉ。一松兄さんなんとかしてよ~」
一「え、なんで俺が…」
カ「…フッ。俺の出番だな?」
俺が行こう。こういう時の次男だ。
十四松だけじゃ、迷子にならないか心配だからな。
チ「は!?お前が行くの!?」
一「十四松とクソ松が行ったら、誰でもビビるだろーが」
お「まあ、行ったらいいんじゃねぇの?ただし、○○ちゃんに逃げられた時はお前ら二人とも死刑だからな!!ほらほら早く行け行け~」
カ「まっててくれっ」