【イケメン戦国】武将たちとハロウィン~逆トリップ~
第4章 ハロウィン当日~乱世へ
突然始まったヴァンパイアの仮装をした戦国武将達の斬り合いを見ていたは、
(おもちゃの刀だから、誰かが血を流す心配はないけど……おもちゃでもサマになる信長様達ってやっぱりすごい)
見物人1「おもちゃの刀を振り回すのなんて子供だけかと思ったけど…」
見物人2「でも、あの人たち何かすごいよね」
ざわざわとの周りに仮装をした人や、そうじゃない人達まで集まり、広場は武将達のライブショーのようになっていた。
政宗「おい、佐助!俺の刀壊れちまったぞ」
秀吉「俺もだ」
三成「私のも壊れてしまいました」
佐助「やっぱり、皆さんの腕には刀のほうが付いていけなかったようですね…」
謙信「……つまらん」
不機嫌さを全面に表す謙信に対し、信長はふん、と鼻で笑う。
信長「佐助。貴様のことだ。俺たちの愛刀を持ってきているのだろう?」
佐助「バレてましたか。流石です」
「っ!!持ってきてたの?!何で?!」
佐助「ここにワームホールが現れたら取りに帰る暇なんてないから、念のためこの時代に来たときの荷物を持って来ていた」
「大きな荷物とは思ったけど…重たかったんじゃない?」
佐助「いや、全然ノープロブレムだ。忍びの訓練の時のほうがまだ重たいものを担いで全力疾走してたくらいだから」
ドサッと音を立てて信長や謙信達の着ていた服などが入っているという鞄を置く。
謙信「佐助。俺の姫鶴一文字を出せ」
佐助「…絶対鞘から抜きますよね、謙信様」
謙信「無論だ。これほどの獲物を前にしてこのような物では足りん」
政宗「はっ!上等だ。おい、佐助。俺のも寄越せ」
わいわいと佐助の置いた鞄に群がるように近付いてきた武将達だったが、
幸村「俺の村正ももらうぞ……っ、痛ってぇ!!」
秀吉「な、何だ?!」
信玄「おいおい、佐助ー?これじゃあ近付けないだろー」
いつの間にか鞄の周りには佐助手製のまきびしが撒かれており、それを踏んだ武将達は素早く鞄から間を取る。
佐助「怪我をしない、させないという約束が必要ですのでさんに誓ったらお渡しします」
信長「……わかった。ここでは殺さんと誓ってやる」
謙信「……姫鶴を手にするためならば仕方がない」
秀吉「信長様がそう仰るのなら…」
「絶対ですよ」