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バラ色。

第1章 貴方以外を好きになれたら





「彼女出来た」


「…え、」













始まりは、私の一目惚れから始まった片思いだった。



入学式の時に一際目線を引く、銀色の髪。
人を寄せつけないような鋭い目。
だけど、私にはすごく輝いて見えて、
気が付いたら、好きになってた。
でも、マネージャーをする勇気なんてなくて。
ミーハーと思われるのが嫌で、ずっと避けてきた。


だけど、3年になって、同じクラスになって。



これはもうチャンスだと思った。
だから、何とかして話しかけようと思った結果、「好きな人はいるの?」という話をした。
そうしたら、「いる」と言われて。

まさか私じゃないかな?とも思ったけれど、そんなことはあるはずなくて。
気付いたら相談に乗ってて、手助けなんかした。
もしかしたら私のことを好きになってくれるんじゃないかな、なんて思って。





だけど、そんなことあるはずなくて。










「告白したの?」


「いや、俺からしようと思ってたんじゃが…昨日、部活終わりに一緒に帰ってな。その時に告白されたんじゃよ。
のおかげじゃ。ありがとうな」















私にはおめでとうなんて言えない。


仁王の好きだった人…いや、彼女になった人、と言うべきか。
名前は確かミアちゃんだったかな。
仁王がいつも話すので、名前は知っているけど、苗字を呼ばないから知らない。
彼女はテニス部のマネージャーで、確か部長の幸村くんと同じクラスだった筈だ。
私も何度か見かけたことがある。
マネージャーだから女子からは好かれてなくて、いつも幸村くんと歩いているところを見ていた。
その姿は俗に言う美少女で、幸村くんととてもお似合いだな、寧ろ私は幸村くんのことが好きなんじゃないかと思っていたから心のどこかで2人が付き合うことはない、と思っていた。



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