第10章 終幕
「…いい?」
そう聞いてきた彼の顔はとてもセクシーで、私は「うん…」と答えるしかなかった。
「おねだり、して欲しかったなぁ。」
ズズ…と挿入されてくる圧迫感の最中、必死な私を差し置いて、彼はそんなことを呟く。
「恥ずかしいからっ…むりっ…んっ…」
彼は腰を止めて、ふふっと笑った。
「全く君は、一筋縄じゃいかないな。」
その言葉に何か反論したかったが、直後にゆるゆると腰が動かされ始め、頭に強烈な快感があふれる。
「痛くない?」と尋ねられ、私はこくこくと頷く。
少しゆっくり腰を前後させていたが、段々馴染んでくるとその動きが早くなる。
「もうヌルヌルだね。」
そしてそう言って彼は容赦なく、私の中を突き上げ始めた。
「あっあっあっあっあっだめっこんなっ…すぐイッちゃう!あっあっだめっ!」
彼は私の弱い場所を的確に攻め立てる。
私は為す術もなく、絶頂へと追いやられてしまう。
「あっあぁっあっあぅっあっ…あっあぁぁっ!」
ビクッと腰が浮き、私はイッてしまった。
彼の腰の動きは一旦止まったが、私の体を抱き上げ、向かい合って座るような体位になる。
挿入感が深くなり、思わず私は彼に抱きつく。
そしてすぐさまピストンは開始された。
「あぁぁあっ!あっあっ…んっふっ…んぅっ」
彼の首にしがみついていたが、彼に腕を解かれると、キスをされた。
チュッチュッと唇が立てる音とグチョグチョと突き上げられる音が重なる。
私は体を震わせながら、またイッてしまった。しかし、快感はやまず、またその波にのまれる。次第に頭がぼーっとしてくる。
「んっ…んっあっ…はぁっ…ふっ…んんっんっ!~~っ!」
体をくねらせるが全く逃げられず、また絶頂へと達する。
「気持ちいい…?」
不意に唇が離れ、そんなことを聞かれる。
私は思わず後ろに手をつく体勢になったが、彼はそんなのお構い無し。その状態でまだピストンを続ける。
「あぁっ!う、うんっ……気持ちいいっ…あぁっあぁっ…またイッちゃうぅ……!」
とろんとした頭から羞恥心はなくなりつつあった。
腰が跳ね上がり、またイッてしまう。
彼の動きはそこでやみ、彼自身が引き抜かれた。