第5章 お兄さんには内緒で

そのままじっとしていると、感じる彼の鼓動。

彼のドクドクと速く打つ脈、彼の身体中から感じる熱に少し戸惑う。
それすら演技なのなら、さすがゼロの降谷零、さすがバーボン、としか言えないのだが。


そういうわたしも、随分前から鼓動は速く大きい。
続けて二回も絶頂させられたおかげで、身体はしっとりと熱い。
それは彼にも伝わってるだろう。

伝わってていいのだけれど、彼に飲み込まれないよう必死に頭の中で、自分の置かれている立場を思い起こす。


でもそれは、動き出した彼に与えられる快感で、また何も考えられなくなってしまう。


「あぁっ！あ･･･あぁっ」

「っかおりさん･･･」


ゆるゆると奥を刺激されて、ギリギリまで引き抜かれ、また奥を突かれてを繰り返し、次第に動きは速く激しくなっていく。


「あっ･･･あぁ･･･すご･･･ぃっあぁ･･･きもちいい･･･」

「僕もです･･･っ油断したら、スグにもっていかれそうで」

「あぁっ！･･･ぁまだ･･･やだ･･･あっ･･･もっと、あぁっ･･･」


涙が滲む。


「かおりさん･･･っあなたは･･･」

「あ･･･んっ」

「どれだけ僕を、惑わせるんだ･･･っ」


抱かれていた腕が解かれ、上体を起こした安室さんに急に激しく奥を突かれる。


「きゃっ！あぁっ！あっ･･･」


勝手に弓なりに反るわたしのカラダ。

腰を掴まれて一番奥、一番好きなトコロをガツガツと突かれて、もうダメ･･･彼のなすがままだ。


「あっあっ！そ、れ･･･っすき･･･あぁっもっと･･･ぉっ」

「ああっもう、そんなに締めないでください･･･っ」

「だって･･･きもち、いいっ･･･あぁっ！」


わざとじゃなく、本当に気持ちいい。

また絶頂が近付いてくる。


「あっ･･･も、だめっあぁっ！あぁ･･･」

「かおりさんっ･･･もう･･･っ僕も･･･」

「あっあぁ！あっ･･･い、きそ･･･っあぁっ！」


絶頂と同時に勢いよく放たれる飛沫。
･･･と共にビチャビチャと、溢れる何か。ああ、まさか。


「かおりさん･･･っ」

「･･･えっ？･･･はぁっ」

「わかってます･･･っ？」

「･･･たぶん」

「噴きましたね、僕もビックリです･･･」

「こんなの、初めて、です･･･」