第22章 シルバーブレッド達のご帰宅
「まあ、後で近くに適当な所があるか探してみるか・・・」
「ほんとに引っ越すんですか・・・?」
「なんだ、嫌なのか?」
「いえ!全然!」
どうやら引っ越すことになりそうだ・・・
今日は秀一さんと二人でお風呂に入ることになり。
いつものように後ろから抱えられながら湯船に浸かる。
そこでハッと今日の夕方のことを思い出した。
「秀一さん、本当にキャンプ一緒に来る気なんですか?」
「そのつもりだが」
「降谷零も来ますよ?」
「沖矢の姿を徹底して俺が赤井でないと見せつけてやればいい」
「ふーん・・・まあいいんですけど・・・」
「けどなんだ」
「川があるからみんなそこで遊ぶと思うんですけどね、ママが昴さんの裸を楽しみにしてます」
「・・・何か問題があるのか?」
「秀一さんの裸は見せたくないんですー!梓さんにだって見られたくないかも・・・」
背中に感じている秀一さんの身体が細かく震える。
きっと笑われてるんだろう・・・
「見せてやればいい」
「いやなのー・・・」
「沖矢の場合は少し違うが・・・俺ならむしろ自慢の恋人は周りに見せたいぞ?いい女が隣にいると気分がいい」
「へえ・・・わたしがそんな立派な女だったらいいんですけどね」
「かおりは充分いい女だ・・・ところでお前も水着になるのか?」
「たぶん」
「それは楽しみだ」
秀一さんの手が肌を撫でてくる。
首筋に唇を付けられて、耳元に吐息がかかって少しドキッとする。
以前のようにお風呂だろうがリビングだろうが、所構わずセックスになだれ込むことって、最近はほとんどなくなったけど。
もしかして・・・なんて期待してしまいそうになる。
でも、秀一さんが肝心な所に手を伸ばしてくることはなく。
普通に湯船から上がり、髪を洗って。
お土産にもらったボディソープを出して泡立てると・・・すっごく良い香りが広がり出した。
「うわぁ・・・いいにおいー・・・」
「並んでいる中でこれが一番かおりに合うと思った」
「秀一さんが考えて選んでくれたの?」
「そうだ」
「なんか信じられなーい・・・嬉しい」
「ほら、貸せ、洗ってやる」
泡を立てたスポンジを秀一さんに取られ、身体をたっぷりの泡で撫でられる。
洗ってもらうのは久しぶりで・・・無性にドキドキする。