第12章 白妙の策略
横になっても熱っぽさは治まらず、むしろどんどん身体の芯まで蕩けるような変な感覚に襲われて。
口から漏れる息まで熱い。
「ほんとに可愛いよな・・・かおりさん」
「なに言ってんの」
「よく効いてるみたいだね」
「・・・きいてる?」
「薬が効いてるってこと」
・・・薬を服用した覚えはない。
「人から出されたものを無闇に飲み食いしちゃダメだ。危ない組織を敵に回してる探偵なら覚えておかないとな」
「・・・それは、そうだけど・・・何か、入れたの・・・?」
「入れたけど」
「・・・ひどい」
わたしは彼に薬を盛られたのか。
零の指が頬を撫でて唇に止まる。
それだけなのにすごくゾワゾワして鳥肌が立ちそう。
「僕はかおりさんに酷いことなんてしないよ。もっと可愛いかおりさんが見たいだけだから・・・」
零の顔が近付いてきて、唇が重なった。
すぐに差し込まれてきた舌の感触を、えらくハッキリと感じる。
溶けてしまうんじゃないかと思うくらい、唇も舌も熱くて。
カラダの奥が疼いてきた。
もっとキスしたい。もっと触れて欲しい。
「零・・・なんか、わたし、おかしいよ」
「おかしくなんてない、可愛いよ」
「・・・ギューって、して?」
零にカラダを擦り寄せて、抱擁を求める。
背中に腕が回されて、優しく抱き寄せられると、生あたたかい人肌に、かすかに零の匂いがして。
・・・ああもうダメだ。
零が欲しくてたまらない。
目の前で微笑を浮かべている彼を見つめる。
「いいね。かおりさんのこの顔大好き。この顔で僕の名前呼んでよ」
「・・・れ、い?」
「・・・予想以上にやばいね」
唇が再び塞がれて。
零の手が背中を滑って、前に戻ってくる。
胸の先が、パジャマと擦れて、声が出そうになる。
「んっ・・・ぁ・・・っ」
乳房を包まれると、零の手のひらにあたる先端は既に硬くなっていて。
服の上から与えられる、ほんの少しの刺激だけでもビクビクしてしまう。
「っあ!・・・あぁ・・・」
「まだ触ってもないのに・・・こんなに硬くして・・・」
乳首をそっと摘まれる。
そのまま先を擦られると信じられないくらい気持ち良くて。大きな声が出てしまう。
「あっ!あぁっ・・・あっ・・」