第11章 再会する彼ら
「しかし、それは違う。数ヶ月前、俺の撃った弾がベルモットの顔を掠めたことがあってな。変装が裂けた事で見えた奴の素顔は、シャロンの歳にしては若すぎるものだった。ベルモットは、何らかの作用で身体が若返っているとしか思えない・・・この事を伝えてほしいんだ」
「はい・・・それってもしかしてコナンくんも同じ?」
「おそらくな。でもボウヤの事は言うな」
「もちろん・・・」
「それから・・・降谷くんに良いようにされるなよ?」
「何言ってるんですか!」
それはどういう意味でだ?あえて聞かないけれども。
いくら零でも二十四時間監視されてるセーフハウスの中で手を出して来る訳・・・ないだろう。たぶん。
「しかし明日からしばらくいないと思うと・・・今日はかおりをたっぷり可愛がってやらんとな」
秀一さんに耳をペロりと舐められて。
乳房に伸びてきた手を咄嗟に掴んで制止した。
「ちょっと!」
「なんだ、駄目なのか?」
「ダメとかじゃなくて・・・まだお昼だし」
「昼にしちゃいけないのか?」
「まだ準備しなきゃいけないことあるし、それに・・・」
「それに?」
「昴さんのときじゃなくて、秀一さんがいい、です」
「・・・わかったわかった、夜をお楽しみにだな」
「そういうことにしておきます・・・」
「期待してるぞ」
秀一さんはわたしの頭をガシガシと撫でると、部屋を出て行った。
期待されても何も特別なものは出せないんですけど。
また体力の限界までめちゃくちゃに抱き潰されるんだろうか・・・なんて一抹の不安が頭を過ぎる。
多少は期待もしてるけど・・・
あっという間に日が暮れて、わたしが作った夕食も食べ終えた。
そして変装を解いた秀一さんと、半強制的に二人でお風呂に入らされる。
いつもの通り、浴槽で秀一さんの腕の中に収められ。
温かいお湯に、背中に感じる心地良い肌。
ずっとこのままでいれたらいいのに・・・と思う。
「かおり・・・」
でも耳元で名前を甘く囁かれると、空気は一変する。
自然と肩から力が抜けて秀一さんにもたれかかると、きゅっと抱きしめられて、身体の奥が熱を持ち始める。
「もう、いいだろ?」
聞かなくたって分かってるだろうに。
後ろを振り向くと、唇が重ねられた。