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今日、君の笛をふきます
第1章 こども
小学校の卒業式まで、あと1週間だった。
今は放課後で、みんな帰ってしまっている。
ボクは1人で、有ちゃんの道具箱の前に立っていた。
何回もまわりを見たけど、ボクの他には本当にだれもいない。
だからボクは、心臓がドックンドックンいうのをおさえて、有ちゃんの道具箱の中に手を入れた。
長細いものはすぐに見つかった。
ボクは大急ぎでそれを取り出した。
有ちゃんの縦笛だ。
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