お兄さま代わりに近衛隊に入ります?【神宮寺レン】 R18
第1章 強制送還
母が口を開きかけた時
「….っ(レオン!!しっかりと殿下にご挨拶をするのだぞ」
とおいかぶさるように父が邪魔をする
所詮は政略結婚の父と母
そこに愛情がないことはわかっていても私たちには母として愛情を注いでくれた母
道具として扱うことのなかった母の涙が目に入り決心が鈍りそうになる
「.....はい父上」
と言うと父が行けと合図をして母とは会話する間もなく出立の合図が告げられた
最後も父にはかわされたか…なんて心の中で思いつつも馬車はどんどん王都へと進む。
なぜ自分なんだろう。所詮は父にとっては私たち子は道具。自身のためにも結局はうまく立ち回らなければいけないと考えるとため息しか出ないな。
とレオンとして生きなければ道は絶たれることを考えると気持ちを切り替えるしかなかった
しかし、半日もかからずのこの王都につく距離だが街は全く違う景色だな。森や川はない人の波に溢れている。大きな川を超えなければ行けないとはいえこんな近い我が領地の情報が漏れていないのは不思議だ。
疲れが溜まり始める頃に城につき皇帝陛下に挨拶をすることになった