第1章 部下
ある事件を担当していた俺はいつも通り彼女と一緒に捜査をしていた。彼女の名前は相楽葵。俺と同じ警察庁警備局警備企画課、通称ゼロに所属している。風見と同期で俺の後輩にあたる女だ。彼女は感情を表に出さず周りから『Froid』(フランス語で冷たいという意味)と言われていた。
捜査は順調に進んでいき犯人も絞り出せた。後は捕まえるのみ。犯人達の居場所も特定できていたから強行突破をすることになった。
「〜〜〜〜…以上だ。決行は明日。各自持ち場を確認しておけ」
会議が済みそれぞれが会議室から出て行く。
全員が居なくなり会議室から出ようとした時ふと目に入った。1人端の方で資料にまだ目を通している女がいた。