第1章 プロローグ
江戸時代―
とある森。
パキパキ・・・
シャキーン。ザッザ・・・
プシュッ
妖:ギャ~。女妖怪に、・・・半妖ごときにやられるとは!
(主):半妖だからってナメんじゃぁねぇ。
てめぇらが行くのは、地獄だ。せいぜい楽しんできな!
本物の妖怪さんよぉ!!
「死後の審判!天上天下一等繚乱!!」
妖:グギャー!!!
・・・・・・・・・。
私は、いつものように妖怪退治をしている。
主:ふぅ・・・。手こずらせやがって。
?:へぇー。よくやるねぇ。
後ろから、男の声がした。
主:何だいアンタ?人間がここにいちゃあぶねぇ、とっとと出て行きな。
?:俺ぁ奴良組二代目、奴良鯉伴だ。
主:奴良組・・・。ハッ!!さ、先程は失礼しましたっあの・・・
鯉伴:いいよ。それよりアンタ、つえぇなぁ。
どうだい、奴良組に入らねぇかい?
主:え・・・。奴良組に?いいのですか?
鯉伴:あぁ、俺はおめぇさんが気に入った。
主:お気持ちは嬉しいのですが・・・。
私が答えようとしていると、
また男の声がした。
?:おーい鯉伴、どこだー?
すると、鯉伴様は、
めんどくさそうな顔をした。
鯉伴:チッ。首無の奴、もう来やがった。そうだ、
最後に、アンタの名前教えてくれや。
主:えぇあっはい!私は花園一派の総大将にして、各地の村で巫女をしている菊一蘭乃霊と申します。
鯉伴:ほぅ。じゃ、またな。蘭
鯉伴様は、また会えるかもわからないのに、
そう言い残して去っていった。