第8章 Scorpius
『鉄朗~おにぎり完売したよ』
手を洗ってエプロンを外して体育館に入って行くと
隅の方でいじけている木兎と爆笑中の鉄朗が居た
『なに?木兎どうかしたの??』
「お~お疲れ陽葵
急にテンションだだ下がりで面白れぇわ」
「俺もうバレーしない・・・・・」
『ふ~ん・・・
鉄朗、私もゲームして良い?』
「お~良いぞ~」
100円を鉄朗に手渡しボールを受け取った
トントンとボールを弾ませ手に馴染ませる
皆みたいにジャンプサーブは無理だけど
それなりにコントコールはあるし1本くらいは倒せるかな?
まずは真ん中と軽くサーブを打った
「『あっ』」
見事に命中しペットボトルは右側に置いてあった2本に当たり
ボールは左側にあった残り2本を倒していった
「マジか・・・」
『えぇ~と・・・
この場合は1本ってカウントするの?
それとも5本?』
「パーフェクトで良いんじゃねぇの?」
『そっかうん。ありがとう
って私がパーフェクトの景品貰っても意味なくない?』
「どうすっかなぁ・・・・」
『ん~・・・じゃあ鉄朗と木兎と
スリーショット写真撮るのはどうかな?
遊びに行くことがあっても写真を
一緒に撮ったことなかったから ダメかな?』
「撮る!撮りたい!!」
「『あっ復活した』」
自撮り棒を設置したスマホを構えた
右に木兎、左に鉄朗に挟まれスマホに笑顔を向ける
「陽葵もうちょいこっち寄れって」
「狡りぃーぞ黒尾!」
『わわっ引っ張らないでっ!
喧嘩するなら撮らないよ!?』
「「スミマセン」」
『ハイ、チーズ♪』
楽しそうに無邪気に笑う3人の笑顔が綺麗に撮れた
2人のスマホに画像を送り
せっかくなので待ち受け画面に設定をした