第5章 5
レッスンが終わって楽屋に戻ろうとじんじんたちの後ろをついていこうとすると
「ねえ。」
ガールの葵ちゃんに声を掛けられた
「な‥‥に‥」
後ろにはガールの子たちもいて逃げ道もない。
どうしよ‥‥‥怖いよ
じんじんたちが行ったのを確かめるように出口の方を見てからあたしに向き直り
「あんたさ、調子に乗りすぎ」
と一番仲良かったはずの瑞希ちゃんからの言葉
ズキズキする心
「別に調子に乗ってなんか‥‥‥」
言い返すと
「なに?Jr.の子たちにちやほやされて浮かれ気分?」
最年長のゆりちゃん
なんで?
「ダンスも歌もへたっぴなくせにセクバのセンター?まじキモい。神宮寺くんたちに迷惑掛けすぎ」
葵ちゃんが続いて言う
最年少ののえるちゃんと遥ちゃんはおどおどしている。
たぶんみんなが怖いのだろう。
「あたしは夢に向かって歩いてるだけだもん!」
強くなるんだあたし。
大丈夫。
じんじんたちがいるから。
「あんたがいるだけで迷惑なんだよ!あたしたちにとっても先輩たちにとってもJr.にとってもさ。」
ゆりちゃんからのキツイ一言
あたしってそんなに迷惑な人間?
「あたしはっ‥‥」
「そーゆとこまじうざい。自己主張?そしてまた《じんじん》?」
と葵ちゃん
「言うけど神宮寺たちはあんたがなんもできなくて可哀想だからそばにいてくれるだけだよ?」
瑞希ちゃん
涙腺も脆くなってきて、、今にも溢れそうな涙
ダメだ泣くなあたし
「あたし、じんじんたちのこと信じてるから。仲間だから。仲間を頼るってそんなに悪いこと?」