第6章 暗部養成部門「根」
「…はぁ!?何を考えているんだ!?」
綱手様が大きな声を出し怒る
「言った通りです。私は暗部に行きたいのです。」
「何か企んでいるのか?好んで行く場所じゃないところくらい楓、お前でもよくわかっているだろう。」
「いいえ、何も企んではいません。
ただ、いまのままでは……、私の役に立てる場所が…ここにはないと感じたんです。
この間暁と接触して自分はサポートさえろくにできませんでした。それは私が人に技を使うのを躊躇してしまう節があるからです。
怖いと逃げて、私は…
私はもう、仲間を見殺しにしたくありません。
だから、これからは裏で、皆をささえたい。
自分の弱さを克服したいと思いました。」
はぁ、と綱手様は何度目か分からない溜息をついた
「今のままでも、楓は強くなれるし、そもそも、お前に向かなすぎる世界だ。
忍びには元々向き不向きがあるが、わざわざ向いてない世界でお前が活躍できるとは思えん。許可できない、今日は帰って頭を冷や…」
コンコン……
「あーもう!こんな時に誰だ!」
コツコツと杖の音ともにダンゾウ様が入ってきた
「それなら問題はない。私が彼女の育成をするつもりだ。」
思いもよらぬ人物の登場に驚きを隠せない様子の綱手は少しの沈黙の後、楓に席を外してくれと頼んだ。