第5章 第七班
楓side
「嫌ぁぁぁ〜もう無理ーーーー泣!ほら!そこにも!あそこにも!ミミズ!ミミズ!ミミズー!!!泣」
泥まみれになりながら芝生の上にへたり込む
私のチャクラは土と水の性質を持っている為、泥遁の術が使えるかも?ということで、テンゾウお兄ちゃんと泥まみれになりながら修行をしていた。
「土の中にはミミズがいるからね〜、ここらの土はかなり乾燥してたからみんな喜んでるよ〜」
「ミミズが気持ち悪いよーーー…」
「ほらほら、もう少し頑張る。後もうちょっと頑張ったら今日は美味しいお団子食べに行こう」
「ホント!?頑張るよー!!!泥遁!泥水壁!!」
「あ!ちょっとタンマタンマ!僕に向けないで……
バシャーーーン!!
「楓〜〜〜!!!!!!!」
鬼の形相でテンゾウお兄ちゃんが近づいてくる
「きゃー!!!あっはっはっは!!!なにその顔!」
泥とミミズまみれのテンゾウお兄ちゃんをみてケラケラと笑う
「もー。僕の顔見て怖いって言わないのは楓だけだけど、
少しは怖がってくれたほうがいいのかも。」
はぁ…とため息をついてから優しく笑い、いつも通りポンポンと頭を撫でられる。
最近テンゾウお兄ちゃんは沢山撫でてくれる。
しかし皮肉にもそのたび思い出すのは、あの日のカカシ先生だった。
『テンゾウにやってもらえばいいだろ!』
違うのに…そうじゃないのに…
私はカカシ先生がいい。
ちゃんと伝わってなかった。
早くあって謝りたい。
きっとカカシ先生は私と同じ。ただ、怖かったんだよね?
自分の代わりは他にいるんだって、
サスケ君じゃなくて、もし私が大蛇丸の所にいったら、
ナルト君は拳を交えてくれただろうか
サクラちゃんは泣きながら止めてくれただろうか
カカシ先生は……
でもね、気付いたんだ、私は私だよ。
テンゾウお兄ちゃんが拳を合わせてくれるだろうし、
あなたが泣いてくれる。
もしあなたがいなくなるのなら、
私が止めて、泣いて、抱きしめてあげるから
だから、私が強くなるまで、少しだけ待っててね。