第14章 戦場、木の葉
楓side
あれから数日経ったが
あの日からカカシ先生は心なしか明るく笑うようになった気がする。
(まぁ、私の勝手な勘違いかもだけど…)
私はサクラちゃんの行っている角都の検死の進捗をカカシ先生とサイと一緒に聞きに来ていた。
一通り聞き終わったところで私は少し疲れたのでみんなの会話が聞こえるか聞こえないかくらいのデスクに座ってただ皆を眺めているところだ。
「…はぁ…。」
後ろ姿の先生はすごくかっこいい。
細身で高身長で、首が長くて…
私はそんな先生が横目に私に気づいて笑って、「よっ」と片手を上げる仕草が好きだ
(…って…今日これ考えるの何回目なんだろ…?)
先日カカシ先生とオビトさんの元に行ってから自分はもうこの人を嫌いになんてなれないことがわかってしまい、常に心ここに在らずの状態が続いていた
「…はぁ……」
頬杖をつきながらカカシ先生の背中をぼーっと眺める
(やっぱり、かっこい…
「やっぱり、かっこいいわよね〜」
真後ろから声がする
「えっ!?」
にししと笑うサクラちゃんが後ろにいた
「え、さっきまでカカシ先生たちと話してなかった!?」
驚く私に対してサクラちゃんはけらけらと笑う
「もぅ、カカシ先生しか見てないから気づかないんでしょ〜」
もう一度カカシ先生の方を向くとサイとカカシ先生が話していた
「ほ、ほんとだ……って、てか!」
なんで私の心の声がバレたんだ!?
「なんでわかったのー?って顔してるよ〜」
「えっえぇっ…、まだ聞いてもないよ…」
「ナルトを送ったぶりに会ったら楓がこんな調子なんだもん。カカシ先生となんかあったの?」
鋭い指摘と共にそんなにわかりやすく顔に出てたのかと恥ずかしくなる
「ないよ…ないんだけど……。好きすぎるなぁって、実感してしまったら最後というか…諦めてはいるけど好きじゃなくなるのは無理なのかも。」
サクラちゃんの耳元に小さな声で話す
「もう!なにそれ!可愛すぎんでしょ!!」
サクラちゃんが思わず私の背中を叩く
バシンッ!!!
凄まじい痛みと共に音が部屋に響く
「いっ!!?!?」
「あっ、ごめん!!そんな力入れたつもりは…!」
「さ、流石綱手様の弟子…」
「やーーーん、楓マジごめん〜!」