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覇者×ト×敗者

第7章 スキップ×ステップ×ターン!


三次試験会場までどれくらいかかるのだろうか。
ロボスに聞こうにもあっという間に姿を消してしまった。 係員達もどこにも見当たらない。

「三次試験の内容は何だろうね」

「さァ…でも、次はもっと楽しませてくれるのを期待しているよ❤︎」

「…………」

もう十分楽しんでいると思うのだが……
食事処でお茶を飲みながらぼんやりと外の景色を眺める。
ヒソカとこうして向かい合って何時間もたっている。

正直、そろそろ限界だ……

チラッと本人に視線を向けると、テーブルの上でトランプを弄っている。
何かゲームでもしないかと誘われたが、どうせ私が負けて小馬鹿にしてくるのが目に見えていたので断った。

ヒソカの手元から顔へ視線を移すと、今は至って普通な笑みを浮かべいる。
奇抜な化粧と髪型をしているが、よく見たら整った顔立ちをしているではないか。
エッダ姉様と同じで美形の部類に入るな。
しかし、ヒソカの場合は黙っていて、尚且つ不気味な笑みを浮かべていない時限定だが。

そんな事を考えていたら、不意にヒソカがこちらに視線を向けた。

「ッ!」

突然目が合ったので驚いた。
本当に心臓が止まるかと思ったほどだ。
そんな私を見て不気味な笑みを浮かべている。
こいつ、絶対わざと驚かせたな!

「そういえば、ハンター試験が終わったら何をするんだい? めぼしい男も見つからなかったんだろ?」

「また旅を続けるよ。 行き先は決まってないけどね」

「強い奴を探したいなら天空闘技場へ行けばいい♦︎ 強い男も見つかるかもしれないし、試合に勝てば賞金も支給されるよ❤︎」

そんな場所があるのか。
性格が悪いと思っていたが、意外と親切なところもあるんだな。

「天空闘技場かー、行ってみようかな。 ありがとう、ヒソカ」

素直に感謝の気持ちを述べる。

「キミがより人間らしい生活を送れるように、力になれればと思って❤︎」

「………………」

なぜいつもこの男は〜〜〜ッ!!
素直に感謝した自分が馬鹿だったよ!!



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