第18章 嵐の前の静けさ【R18】
目を覚ますと、見慣れた天井が目に入った。
ここは...
京「目が覚めたかい?」
声がした方を向くと、夜着を纏った春水が月見酒をしていた。
春水は盃を置くと、おでこに乗っていた濡れタオルを替えてくれた。
『ここは...?』
京「僕の部屋だよ。璃咲ちゃん、僕のこと離してくれなかったから連れて帰ってきちゃった」
冗談ぽくそう言いながら、タオルをおでこに乗せてくれた。
『そっか...ありがと』
京「お礼ならここに」
人差し指をとんとん、と唇に当てる。
『それはだめ』
頭がぼーっとするし、体がだるい。多分熱があるんだろう。
こんな時にキスしたら、春水に移っちゃう。
それに傷もめちゃくちゃ痛い。