第17章 まさかの事態
京楽side
山「眠ったか...」
気を失うように僕の胸に倒れ込んできた璃咲ちゃん。頬には涙のあとが痛々しげに残っていて、こっちまで辛くなってくる。
目尻に残っている涙をすくい取り、ベットに寝かそうと抱きかかえ、横たえる。
京「ん?」
ギュッ
寝ているのに、僕の着物の袖を掴んで離さない彼女に愛しさが込み上げる。
どこからその力が出るんだ?ってくらい強く掴んでいるから、離すのも可哀想でそのままにしておく。
山「して、何があった?璃久」
「俺よりも、璃咲の斬魄刀に聞いた方が早いと思いますけど」
そう言って、璃咲から離れない『赤流姫』に目線を向ける。
さすが尸魂界最強の斬魄刀と言われるだけある。
美しさ、気品、霊圧、全てにおいて最上級だ。