第17章 まさかの事態
バンッ!!
『どういうこと!?』
思わず、報告に来た監視役を睨みつけてしまった。
『木嶋りりかが消えたってなぜっ!?』
〝零番監獄〟に拘束していたはずの木嶋りりかが忽然と姿を消した。
その報告を受けたのは、まだ村正の事件から一週間も経っていないという時だった。
『監視役は何をしていたの』
「は、はいっ。そ、それが、木嶋りりかが消える半刻前に監視役を交代したらしいんですが、つ、次の奴が来た時には、き、木嶋りりかが消えていたらしく...」
『その監視役は』
「そ、その監視役も姿をけ、消したらしいですっ」