第16章 斬魄刀異聞
『なんですか?』
伊「.........」
父は母を下ろし、何故か赤の前に立った。
伊「あなたが娘の斬魄刀か?」
赤「あぁ、そうじゃ。主の父親がわらわになんの用かえ?」
伊「いや。娘の斬魄刀なら、しっかりと娘を守ってくれ」
赤「言われずともそのつもりじゃ」
伊「そうか。璃咲」
父様は隣の私に視線を移した。
伊「しっかりやれよ」
『はい』
優「璃咲、無理せずにね」
『はい、母様』
伊「行くぞ、優緋」
父様は母様をまた横抱きにすると、邸の奥へと姿を消した。
『あぁ~、時間食った!!』
赤「お主の父は曲者じゃの」
『まぁね。そんなことよりも早く調べるよ!!』
赤「わかっておるわ」
思わぬ足止めをくらい、急いで蔵へと入っていった。