第16章 斬魄刀異聞
京「もう置いていかれるのは、嫌なんだよねぇ」
置いてかれるのは性分に合わないんだ。彼女がまた僕を置いてくようなら、部屋に鍵をかけて閉じ込めちゃえばいい、そんなことを思ってしまう自分がいる。
京「僕もそろそろ行くよ」
浮「あぁ」
京「じゃあねぇ」
背を向け、瞬歩で移動した先は一番隊舎。
京「さすがにもう残ってないか」
蝶羽ちゃんの感じた霊圧もほんとに微々たるものみたいだったし。
京「ん?」
なにか光るものが見えて手に取ってみると、
京「これは...」
付き合い出した頃に璃咲に贈った紫水晶の指輪だった。
京「まだつけててくれたんだねぇ」
一撫ですると、大切にしまった。