第16章 斬魄刀異聞
蝶羽の話では、京楽隊長の言う通り、一番隊舎は焼け落ちて見るも無残な姿になっていたらしい。
もしかして遺体は焼けてしまったのでは、と考えたそうだが、ほんとにうっすらと残っていた霊圧を辿ってみると、璃咲はすぐに一番隊舎を出、近くの森へと入っていったらしい。
そこで霊圧は無くなったため森を捜索したが、璃咲どころか手がかりすら見つからなかったという。
「そうか...」
蝶「ごめん...」
「蝶羽が謝ることはない」
森へと行ったなら、そこで遺体が見つかるはずだ。遺体すら見つからないということは、
「璃咲はどこかにいるはずだ」
蝶「えぇ、私もそう思うわ。私たちの隊長が簡単に死ぬはずがない。絶対に」