第15章 つかの間の幸せ 【R18】
『春水?』
「璃咲...」
『なにっ......んっ』
振り返ると口を塞がれた。
『ちょっと!!』
人前でキスするなんて!!
周りからの目線が恥ずかしすぎて、顔を両手で隠す。
「ごめんね、璃久ちゃん。でも、璃咲ちゃんが悪いんだよ?」
『は!?』
「璃咲ちゃんがあんな可愛い顔をするから」
『......っ』
そんな色気ムンムンの顔で言われたら、怒るに怒れないじゃないか。
こっちは恥ずかしくて仕方がないのに。
「璃咲ちゃん?」
『〜〜〜っ、は、早く温泉入りに行こ!!』
急いでその場を去りたくて、一人早足で歩く。
「待ってよー、璃咲ちゃん!!」
ぜーーーったいに待ってやらないんだから!!!