第15章 つかの間の幸せ 【R18】
『えっ、温泉?』
「そう、温泉」
春水は後ろから私を抱きしめながら、ニコニコとそう言った。
仕事がようやく終わり、「さあ、帰ろう」と隊舎を出た瞬間、待ち伏せていた春水に捕まり、部屋に連れてこられた。
夕飯を食べ、お風呂に入り、今はお月見をしながらまったりしているところだ。
今日は帰ろうと思ってたけど、まぁいっか。
「ねぇ、聞いてる?」
チュッ
『きゃっ!!ちょっと春水!!』
こいつ、耳にキスしやがった!!
「だって璃咲ちゃん、聞いてないんだもん」
〝もん〟じゃないよ、〝もん〟じゃ。おじさんが言ったって可愛くないわっ!!
『はぁ、聞きてるよ。温泉でしょう?いつ?』