第3章 いつもの日常
尸魂界にも春が訪れ、桜が咲き誇るこの季節。
暖かい陽気に眠気も誘われるわけで...
『.........zzZ』
少しだけ休もうと、執務室のソファーに横になったのだが、いつの間にか寝ていたらしい。
春は陽射しが暖かくて昼寝には最適なんだよね...
春眠暁を覚えず、ですな......zzZ
「.........っ!!............ろ!!」
もー、うるさいな…zzZ
「い....か.........、.........ろ、......バカ!!」
バカはお前だ。
今いい気分なんだから寝かせて......
「起きろ!!璃咲!!」
『.........っ!?』
ガンッ───!!
びっくりして起きると、その瞬間にソファーから派手に落ちてしまった。
『...くぅ.........』
痛い......けっこう痛い......
絶対アザできたよ、これ!!
「やっと起きたか」
そこには腕を組んで、仁王立ちしている我が兄の姿があった。
『もう!!もっと別の起こし方があるでしょう!?お兄ちゃん!!』
「だからお兄ちゃんって呼ぶな!!起きないお前が悪いんだろ!!」
『だからって耳元で怒鳴らないでよ!!』
「執務室で寝るなっていつも言ってるだろう!!」
『寝たかったの!!』
「だからって...」
「あれ?隊長起きてました?」
『蝶羽!!』
声がした方を向くとうちの第三席、五十嵐 蝶羽が執務室に入ってくるところだった。
蝶「そろそろ起こそうかなって思って。そろそろ3時ですから紅茶とモンブラン持ってきましたよ」
しかも、私の大好物のモンブランをもって。
『ありがとう!!蝶羽!!』
すぐさま床から起き上がり、ソファーへ座り直した。
蝶「はい、どうぞ」
『ありがと!では、さっそく。いただきま...「「璃咲姉!!」」』
『うお!?』
ベチャッ
『「「あ...」」』
蝶/璃「(あ~あ、やっちゃった…)」
食べようと口を開けた瞬間、目元のよく似た双子に抱きつかれ、私のモンブランは床に落ち、お亡くなりになられた。
『二人とも、ちょっとそこ座りな?(ニッコリ)』
「「ひっ」」
瞬時に床に正座した双子の前に仁王立ちする。