今 君 の 目 に 映 る 空 は 何 色 で す か ?
第3章 ✽ お 誘 い
そしてこの日からちょくちょく逢いに行くようになって
丁度2週間が過ぎた頃
こんなにも人に世話をすることは無かった
ましてや生死を彷徨っていた赤の他人
僕ははその考えとは裏腹に
無意識に告げていた言葉
『なぁ…退院したら一緒に飯食いに行かへん?』
吃驚している都桔さん
そんな姿も可愛いな…なんて
でも内心嫌なのではないか
例え命の恩人だったとしても
見知らぬ男と…なんて考えが頭をよぎり
「嫌やっ『安田さんが良いなら是非』
急いで口を紡ぐ都桔さんは僕の言葉を遮り
静かに口を開き『安田さんが良いなら是非』と
言ってくれて正直めちゃくちゃ嬉しかった
それと同時にもし断られた時のことを考えると
冷や汗をかいた。