第2章 誓いのキス【種Dアスラン】
「…………」
「怒ってる、よな?」
その、低い声。
「ごめん、こういう時どうしたらいいかわからなくて……ダメだな俺」
困った表情。
「好きな相手、を傷つけることしか出来ないなんてな……」
そんな顔されたら。
「……アスラン」
彼を困らせてる私が悪いみたいだ。
「なんだ?」
「キスして、そしたら許す」
ケンカする時はいつもこう。
「わかったよ。、目閉じて?」
私を抱き寄せてから、ゆっくりと顔を近づけてくるアスラン。
キスをするとき彼の顔も好き。
だから、全て許してしまう。
「これで許してくれるか?」
「い、今の……誓いのキスだからねっ!破ったら承知しないんだから!!」
困った顔をして私を見る碧い瞳も、
私を抱きしめてくれる温かい腕も。
「が大好きだから、絶対破らないよ」
彼の全てが好き。
だから。
「も、もう一回してくれる?」
「仰せのままに……何度でも」
何度でも、
何回も抱きしめてキスしてほしい。
END