第14章 Master★【キラR18】
貴方と会うたびに…貴方のことを『もっと知りたい』と思う自分がいる。
最初に出会った時のように、貴方に惹かれている自分。
もっとそばにいたいと願っても、自分の身分では釣り合わないというのは充分承知している。
だから、週に一度だけ貴方に会える日は、自分はたんなる『お世話係』なのだと自分に言い聞かせていた。
彼は私の仕えているカガリ様の弟君である、キラ様。
何故かは知らないけれど、カガリ様とは御一緒に住んではおらず、オノゴロ島付近の小さな小島に暮らしいる。
そして、私はカガリ様の言い付けを守って『毎週一日だけキラ様のお世話』をしに行っている。
やはりカガリ様もキラ様のことが心配なんだろう。
あまり外出はせず、公の場にも一切出ないキラ様は日を追っていくごとに塞ぎがちになっていた。
私と話す時は決まって顔を逸らすのだ。
最初の頃はそんなこともなかった分、自身のダメージは大きい。
だからこそ、尚更自分の身分を思い知る。
『メイド』ではキラ様の心に触れることなど出来ないのだと――……・・