第9章 ポッキー【シンR15くらい?】
「……やだぁっ!!」
ドンっと勢いよくシンを突き飛ばし、思いっきり睨む。
「な、なんでキスしたの!?ファーストキスだったのにっ!!」
はシンの腕を掴んで抗議するが、シンはニッコリした笑顔でを見る。
「ごちそうさま、ポッキ―美味しかった」
全く反省の色がないシン。
「ひ……ひどい」
シンの態度にが涙ぐむと、シンはの頭を撫でる。
「は、俺のこと好き?」
「へ?」
突然、何を言うかと思えば。
「キスってお互いに好きな相手とするものなんだよ?だから、今のはキスに入らない……違う?」
そんなワケない。
断じて違う。
だが……。
だが、しかし。
「……そうなの?」
「そうだよ。だからのファーストキスはまだあるんだ!!」
頭のネジが抜けているのか混乱しているのか…はシンの言葉を信じてしまった。
「……そうなんだ。シンって物知りなんだね」
まんまと騙された。
(こんな嘘に騙されるなんて……って可愛すぎっ)
まんまとを騙したシン。
シンの気持ちにが気付くのは、まだまだ先のお話。
(次は何してで遊ぼうかな)
多分、散々シンに弄ばれてから気付く。
かもしれない。
END