第19章 初詣
初詣の帰り道。
どうしてもシンに聞きたいことがあった私は、勇気を振り絞って聞いてみることにした。
「ねぇ、シン……」
「ん……?どうした」
シンは何気に秘密主義だから、答えてくれるかわかんないけど。
「あのさ……シンはさっき、何をお願いしたの?」
「え…………、内緒」
やっぱり。
「シンのケチ!」
「それじゃ、は?が答えてくれたら教えてやるよ」
う、そう来たか。
でも、こんなことで諦める私じゃないんだから。
「私は……。もし私が言ったら、ちゃんと答えてくれるのね?」
念のため、もう一度確認。
これで教えてくれなかったらフェアじゃないもんね。
「あぁ、もちろん言うよ」
よしっ!!
「私は、『シンとずっと一緒にいられますように』ってお願いしたよ」
流石に自分のお願いを言うのは恥ずかしかったかも。
赤くなった顔をシンに見られたくなくて、俯いた。
すると、シンが急に私の手首をギュッと握り締める。
「シン?」
「…………」
シンは私の手首を掴んだまま、何も言わない。
もしかして、気を悪くさせちゃったかな?
そう思った瞬間。
「きゃっ……なに!?」
急に強く引き寄せられ、次の瞬間にはシンの腕の中にいた。