第15章 パーティーパニック【アスランR18】
あぁ、退屈。
こんなパーティー、議員の娘だからってなんで私まで。
普段は滅多にこんな場所に出席しないけど、今回はどうしても父様の頼みを断りきれなかった。
でも、本当場違い。
周りを見れば、議員やその子供が勢ぞろい。
その中に溶け込もうとなんて到底思えず、ただ見てるだけだった。
「具合でも悪いのですか?」
突然差し出された飲み物と、気遣ったような優しい声。
差し出した相手を見れば、碧い瞳の格好いい人がいた。
「いえ、人が多いところが苦手で……」
この人、多分知ってる。
確か、国防委員長の息子だったような。
見覚えある顔をまじまじ見つめながら飲み物を受け取ると、彼がはにかんだ顔をした。
「自分も、こういうところは苦手で……」
「そうなんですか…」
意外。
結構よく彼のお父様とテレビに映ってるのとか見るのに。