第46章 【番外編】残したい
「これ」
何日かしてから、先生は私にプレゼントをくれた。
「特殊ロックの掛かった携帯だ。
通話は対して出来ないが、画像は共有できる」
「……!!」
この前の写真は、結局返してくれたが、しわしわで見るも無惨だった。
そのお詫びもかねているにしても、高級なものを貰ってしまった。
「えっと……」
「ジャンク品を改造してもらっただけだ、気にするな。
これなら簡単に見られない上に、またいつ拐われても最大限サポート出来る。
合理的だろう?」
「はい…!ありがとうございます!」
早速開きかたを教えてもらい、カメラの操作と他の機能を教えてもらった。
なるほど、と中のメモリーにデータを写そうとしたところで、既に何割か使用されているのを発見した。
「なにこれ…」
「おまけ」
それは、ここ最近の、先生との情事の画像だった。
いつの間に撮っていたのかもわからないし、ばっちりくっきり写っているそれに、変な声が出る。
「消していいですか……?」
「せっかくのツーショットを消すのか?
この前と言ってることが…」
「こういうのじゃないです!!」