第43章 【番外編】スターダスト
カサついた手が布に引っ掛かる。
「痛…!」
「痛いか?」
「あ、すみません、手が…」
繋がったままの先生が一瞬顔を強張らせた。
そういう意味ではないとすぐに否定し、切れた指先を見せる。
「ひどいな…」
先生は優しくそれを自分の頬に寄せてくれる。
伸びた髭と、たまに触れる冷たい肌。
優しい仕草が急に照れ臭くなる。
誤魔化すように
「……先生、私より肌綺麗……」
と言った。
「気のせいだ」
そういえばそのままだった。
ひくん、とナカで動くのを感じて不意に思い出す。
今まで余裕なんてなかったから、改めて冷静に今の状況を思うと恥ずかしい。
「…っ!」
先生はあかぎれした私の指を口にふくみ、ねっとりと舐める。
「っ、いやぁ…」
いつもと違う方向性の刺激に戸惑う。
たまにちゅっと音を立てて吸われ、口に咥えられてはゆっくり舌の上に転がされる。
「う…、はぁ、あ…」
そのまま、動きも再開され、頭が追い付かなくなる。
下からの刺激にも耐えきれず、きゅっと唇を噛む。
きっと、いつもと違うことをされたからだと思う。
急に自分が、変わったように感じたのは。