第1章 シュガーフラッシュ【河野×石原】
花宮学院中等科1-A。
俺、河野龍樹(こうのたつき)は今日からここの生徒だ。
右の席は藤田遥花(ふじたはるか)。どうやら学年首位入学らしい。しかもクラス委員まで引き受けてる。俺と対局の人間だな…
本当にここに入学出来たのは奇跡だろう。
よりにもよってこいつらと。
「龍樹〜!!」
「やっほ〜龍樹!!」
「うっせーんだよ拓人!!あと優依も!!」
幼馴染の石原拓人(いしはらたくと)と橘優依(たちばなゆい)。
学校や幼稚園は愚か、クラスまで離れたことがない。
運命って恐ろしいわ…
「橘さん、雪村さんが呼んでたよ」
「あ、ありがとー。ごめんね龍樹。ちょっと席外すわ。雪村さーん!!」
「ねぇ、河野くんと石原くんって仲良いよね」
「はぁ?どこが?」「でしょでしょ!?」
「「はぁ?」」
「いやいやいや、なんだかんだいって突き放さないから優しいし!!」
「はぁ?でも俺はお前なんか嫌いだし」
「俺は大好きだけどな!!」
「ふーん。じゃあ、例えばどっちかに彼女ができたら?」
「「彼女はぶっ潰す」」
(こいつら、めんどくせぇ)「ふーん。そーなんだー。」
「なんなんだよ藤田」
「いやー、ごめん。ちょっと気になってね。2人とも結構距離が近いから」
「あ、藤田さーん」
「はーい。ごめん、じゃあね」
どういう意図なんだ、藤田。
あいつとなんてどうかしてるだろ。