第8章 人見知りな子と変人メイク
ジョングクが着替えを終えれば、
彼女は顎に手を当て何かを考えている。
「あの…っ!…着れました…」
勇気をだし、彼が声をかければ
彼女は笑顔で振り返った。
一体…何を考えていたのだろう…
「ジョングクさんやっぱりカッコイイっすね!」
彼女の言葉は周りのメイクやスタッフとは違くて…明るくて、媚びない感じがして心地よかった。
「そっ…そうですか?」
「はい!とってもかっこいいっス!」
照れくさそうに目をそらし、少しだけ素っ気なく答える…ジョングク、
彼女はそんな彼を不思議そうに眺めながら、
何を照れてるのか問いただしたくなるが、
彼女は仕事を優先する事を考え、
直ぐ彼の手を掴み
「さぁ行きましょうっス!」
歩き出す。
笑顔で、人見知りで…なかなか喋れなくて…
時間を遅く来たのに…彼女は
変わらずそこにいてくれた。
ジョングクはその事実が少なからず嬉しくて…
貴方のそれが例え素でないとしても、
少しだけ…彼女の考えや思いを信じてもいいと思うのは、おかしいだろうか…
ジョングクはそう彼女にされるがままに…
メイク室の扉を見つめていた。
君は本当に不思議な人だね…