第6章 食べ物の恨みは最強だ!
部屋を出ると、ジミンがこちらに気づき顔をあげた。
「あ!レイ!ヒョンに何もされなかった?」
ジミンはあの日から、彼女を呼び捨てにし、中が良さそうだ。
「いぇ…なんもないっすよ?」
「おい!ジミナ!俺をなんだと思ってるんだよ!」
「コラコラ!喧嘩しないで欲しいっス!で!2人は体を貸してください!」
「へ!?」
驚く2人に彼女はジトリとした瞳で見つめる。
「別にいやらしい意味じゃねぇっス…衣装決めのためっスよ…監督さんの今日の全体的なイメージを聞いてきたので…」
この発言に2人は顔を見合わせた。
彼等も1時間より前に来ていたが、
彼女は一体何時間前からいるのだろうか…
彼女はやっぱり…凄い人なのだろうか……
「さぁ!ちゃっちゃとしますよ!なんなら、遊んでる人達も引きづり出したいくらいっす…」
それとも変人なのか……
彼女は今日も不思議な人だ。
「ジンヒョン!何、レイと仲良くなってるんだよ!」
「なんだ?ジミナ?嫉妬?」
「違うよ!飴まで貰ってさあ!僕なんて冷たいタオルだよ!?」
「あひゃひゃ、悪いね!先に会いに行ったからの特権らしいよ?…それに、食べ物の恨みは怖いし最強なんだよ?だからジミナも取るときは気おつけなね」
「なんですか?それ…」
「うん?内緒」