第19章 またまた世界が変わっても(4)
翔「…俺…帰れないのかな…」
雅「翔ちゃん…」
翔「夢を見たんだ…向こうの世界で『俺』が帰ろうとしたけど怖くて無理だって言ってた夢を…向こうに行った『俺』も同時じゃないと…俺は帰れない…」
どんな事情があったか解らないけど…
誰だって階段から落ちるなんて、簡単に出来る事じゃない…
俺だって怖い…
次に落ちる時は…もしかすると怪我だけじゃ済まないかもしれない…
雅「大丈夫だよ翔ちゃんっ!俺がきっと帰してあげるから!」
翔「何だよそれ…お前が向こうに居るわけじゃないのに…」
雅「でも向こうにも『俺』は居るんでしょ?なら大丈夫だよ!」
…何でそんなに言い切れるんだろう…
そんな保証どこにもないのに…
けど不思議だな…本当に大丈夫な気がしてきた…
翔「…そうだな…もし夢を見たらすぐ行ってみるか…」
雅「うん!じゃあそうと決まったら早速寝ようよ!」
翔「おい…今何時だと思ってるんだよ…」
雅「…へ?」
俺は時計を指差し時間を確認させた
翔「今、夜の7時40分だぞ?いくら寝たって早すぎて中々寝付けないよ」
雅「あ…あははっ…ゴメンね俺慌てちゃってっ」
ホント…そんな所は雅紀らしいよ…