第17章 またまた世界が変わっても(2)
智「まだ夢見ないのか?翔くん」
翔「…うん…」
あれから数日が経ったけど、俺は一向に『向こうに行った俺』の夢を見なかった…
翔「…もしかして…」
和「何か心当たりあるんですか?」
翔「向こうの世界の方がこっちより居心地がいいんじゃないか…って思って…」
雅「えっ…それってどういう…」
翔「例えば…こっちの世界の『俺』は芸能界に入る事が夢だったとか…」
智・雅・和・潤「それはないっ!」
そこ、皆して声揃えて即答っ!?
潤「それはまず無いよ翔兄さん。実は翔兄さん、過去に何度かスカウトされた事あったけど、その場で全部断ってるしね」
翔「え…そ、そうなのか?じゃあ他の…」
そういえば以前別次元に行った時、向こうの『俺』は憧れの潤が側にいたから、俺はなかなか帰る事が出来なかった…
もしかして…『俺』も…
雅「翔ちゃん?」
翔「皆…気づいてるよね…俺が潤の事好きなの…」
潤「えっ…う…ん…」
翔「ひょっとして、本当はこっちの『俺』も潤が好きで…けど、ここでは俺達は兄弟だから…」
すると何故か潤、智くん、和也が雅紀を見て…
智「雅紀…そろそろ本当の事言った方が良いんじゃないか?」
翔「…え?」
本当の事…?