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それぞれの選択肢

第6章 素敵な女性





「あ、安西さんど~そ~!
こっちに座って~」


相葉さんが安西さんを自分の隣に座らせる。



え、相葉さん
酔っぱらいすぎて何してんですか。
先輩と安西さんが普通隣どおしでしょ?



「あ、いや相葉さん、私がそっちに―…」



まだ話し終わる前に隣から二宮先輩が
私を櫻井さんの方へ追い込む。



「ほら、主人公名前もあっち詰めて。」


こっちにもバカが。


私は安西さんに気づかれないように
こっそりと先輩に耳打ちする。



「先輩、安西さんの隣行っていいですよ。
てか、行かなきゃでしょ。」



「いいの、こっちがいい。」



ぶっきらぼうな低い声で答える先輩。
すでにメニューに夢中で目も合わせてくれない。


「...」



安西さん、これのどこがいいんすか。



呆れ顔で正面を向くと安西さんと目があった。
隣では相葉さんが安西さんに
コレ美味しいよ~とおせっかいを焼いている。



安西さんはまた優しい顔で微笑んでくれた。
















――――――――――――――――





「え、じゃあ安西さんは
櫻井さんと同じ歳なんですかあ!」



安西さんはすごく気さくな人で私達は一時間もしないうちに打ち解けた。
まあもともと櫻井さんと相葉さんは顔見知りらしいけど。




「ええ。櫻井君は秘書課の中でも
仕事が早いって有名よ。
部署は違えど同期ってだけで
鼻がたかかったわ。」


「やめろよ!なんも出ねぇぞ!」


「あら、そうなの?損しちゃった。」



そう言って安西さんは私にイタズラな顔で舌を出した。その行動が自然で、可愛くて、つい見とれてしまった。




「あははっ、ほら翔さんケチケチすんなよ!」


「そうですよっ!彼女もいないし
使い道ないお金じゃないですか!」


「松潤も友人1あだなもひでえ!!」



「友人1あだなっyeah~!!」

「yeah~!! 」



その光景に安西さんも一緒に笑う。



こんなに綺麗なのに気取らず、しかも可愛い。
素敵な大人の女性って
安西さんみたいな人なんだろうなあ。



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