第34章 追う者
「第1、第2防衛戦に巨人が現れなくなってから索敵を送っているのですが、それでもほとんど巨人を見つけられなくなったそうです」
ピクシスはふむと自分の内ポケットに閉まってあった時計を取り出す
ピクシス「壁沿いを走ったハンネス達の先遣隊が無事であれば帰り着くのはもうじきかのう…もしこの時間に着くのならちょうどクロルバ区との中間で引き返した事になるが…その場合はやはり巨人との遭遇も少なかったんじゃろう。壁に穴が空いていたのなら、そうはいかんじゃろうからのう」
そこにキュルキュルとワイヤーの音が響く