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残酷で美しき世界の中で

第29章 南西へ


夜になり松明の明かりだけが道を照らす
巨人発見より11時間後
南班

ゲルガー「(いつだ?いつ現れる?いつどの瞬間暗闇から奴らが飛び出して来たっておかしくねぇ…。いやこのまま穴に近づいていけばその瞬間は必ず訪れる。畜生おかしくなりそうだ!)」

ゲルガーが荒い息を繰り返していると目の前から明かりが見える
ドクンッと心臓が大きく跳ねる
やって来たのは西班のナナバ達

ゲルガー「お前らも壁に沿って来たのか?」

ナナバ「ああ…それで穴はどこに?」

ゲルガーははぁ?と困惑の顔を浮かべる

ナナバ「ここから西に異常は見つからなかった。そっちが見つけたんじゃないの?」

ゲルガー「いや、こちらも穴など見てない」

サァァァッと静かに風が吹く
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